新型コロナウイルスの拡大によって普及したテレワーク。
会社への通勤が無くなり自分の時間が増えたり、余計な人間付き合いが無くなるというメリットがしばしばあげられますが、テレワークを始めてから体調や精神面に悪い変化を感じたという方も少なくないはずです。
テレワークなどを推進する通人事業者団体の一般社団法人日本ユニファイド通信事業者協会は一都三県の会社員5,000名を対象に、テレワークについてのアンケート調査を行いました。
調査の背景と概要
アンケート調査を実施した背景は、コロナ禍で普及したテレワークの実態と課題を把握し、社会に定着させていくための情報を発信するためです。
調査対象:〈事前・本調査共通〉20~59歳男女の会社員〈本調査〉テレワーク実施者
調査地域:一都三県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)
有効回答数:〈事前調査〉5,000名〈本調査〉551名
アンケートの実施内容は、テレワークの実施状況やテレワークの仕事への影響や精神面の変化です。
調査結果
アンケート結果から5つの課題が浮かび上がりました。
①社内コミュニケーションの問題
②仕事環境の整備(モニタやプリンターなどの設備、働く場所の確保、通信環境など)
③光熱費・通信費などの家計の負担増加
④出社しないとできない業務の存在(データ印刷・郵便物の受け取り・押印作業など)
⑤体調や精神面における悪影響
社内コミュニケーションの問題
テレワークの普及に伴って最も困っていることが「社内のコミュニケーション」という結果になりました。
今まで当たり前のように出来ていたコミュニケーションができなくなったことに困惑している方が多いようです。
仕事環境の整備
「社内コミュニケーション」の次に困っていることは「仕事をする環境の整備」です。
通信環境はもちろん、デスクや椅子などの働く場所の環境、プリンターなどの会社にはあるが家には置いていないような機器が使えないことなどに困っている方が多いようです。
光熱費・通信費などの家計の負担増加
テレワークによって光熱費が増加したことで、家計に負担が増えたことに困っている人も多くいます。
企業側からすると社員の交通費を負担しなくてよくなりましたが、社員側から自宅にいる時間が増えたことで光熱費や通信費が増加しています。
企業側は自宅での仕事環境の整備費用や光熱費の負担を考える必要があるでしょう。
今回のアンケートでも「社会全体にテレワークを普及させるために必要な企業や政府の活動施策」の上位に光熱費やテレワークのための物理的な支援が上位にあがりました。
出社しないとできない業務の存在
データの印刷や郵便物の受け取りなど、テレワークではどうしてもできない仕事が生じて出勤が必要になることを不便に感じている人も多いようです。
政府は進めている「脱はんこ」をできる限り早く進めて引く必要があるでしょう。
体調や精神面における悪影響
テレワークが導入されたことで体調や精神面に変化があったと回答した人は、551人中、398人(72%)でした。
体重の増減や体力低下など運動不足が原因と考えられる変化が上位になっています。
しかし、ストレスや集中力の低下など精神面における変化も多く、企業の精神的なケアが必要になっています。
働き方の変化に伴った企業の従業員へのケアが重要に
テレワークの推進によって、人々の働き方に幅が生まれたことは間違いありません。
しかし、テレワークだけで働くことへの問題点が今回のアンケートで明らかになりました。
企業側は物理的な支援と精神的な支援の両方を導入する必要があるでしょう。
一方で、従業員側も積極的に運動を取り入れるなどストレスを溜めないような新しい生活リズムの導入を考えてみると良いかもしれません。
一般社団法人日本ユニファイド通信事業者協会について
会社名:一般社団法人日本ユニファイド通信事業者協会
所在地:東京都港区虎ノ門1-21-19 東急虎ノ門ビル
代表者:会長 近藤 邦昭