厚生労働省は、世界的なパンデミックを引き起こした新型コロナウイルスの影響で、仕事を失った人は見込みも含めて11万人を超えたことを発表しています(2021年9月発表)。そのうち、約半分がアルバイト・パートなどの非正規雇用の労働者と言われています。
株式会社ジェイックは、20代・30代のアルバイト・パート状況に関するアンケート調査を実施。141名の回答者のうち、どのくらいコロナの影響を受けた方がいたのでしょうか。また、今回のアンケートから、その方々の一部が就職・転職を考えていることもわかってきました(2021年8-9月調査より)。
アルバイト・パート経験者の約10人に1人が「解雇・雇い止めにあった」
「2020年以降、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、アルバイト・パートを解雇・雇い止めにあった」との回答が10.3%となっています。約10人に1人が影響を受けていることがわかりました。なお、2021年7月-8月に実施した同調査結果は13.6%だったので、労働市場は回復傾向にあるようです。
就職・転職を検討している理由は?
また、アルバイト・パート経験者の方の一部が就職・転職を検討していることが判明。その理由についての自由回答も紹介されています。
- 出来るだけ若いうちに正社員として働き始めたいと思ったため。
- より責任のある仕事をし、正社員として将来に向けて経験を積みたいと思ったため。
- 1年以上実家にいる状態で、就職を考えていたから。
- 1度しっかりとした所に就職して勉強したい。
- アルバイトでは稼げない。 周りの友達が就職して焦っている。
- アルバイトとは違った社会経験を積みたいのと、新しい環境にチャレンジしてみたいからです。
- オリンピックのアルバイトが終わって落ち着いてきたので就職活動をしようと思いました。
- コロナの影響で今の給料が下がってしまうから。
- コロナ禍による休業が続き、不安定な生活を変えるために転職を希望しています。
- フリーターであり続けることへの不安や、れっきとした社会人でありたいという願望のため。
- 経済の面で家族に負担を強いていること、将来を考えるに当たって自身のキャリアを積む必要性を感じたことが理由です。
- 現在、両親の仕事の手伝いをしておりますが、自分で会社に勤めて、社会人としての力を身につけ、一人暮らしをしたいと考えているため。
- 現在アルバイトをしており、収入が少なく、世間体もあるため、安定した職に就きたい。
- 公務員試験が不合格だったため
- 今はアルバイトで生計を立てているが、歳をとるにつれて就職が難しくなると聞くので、早めに就職をしたいと思ったから。
多くは経済的な自立、社会人としてのキャリアなどですが、コロナの影響が理由の方も一部いるようです。不安定な景気の中、自分の将来について考える方が増えているのかもしれませんね。
労働市場が活性化の兆し「この機を逃さずに動き出せるかどうか」
今回の結果について株式会社ジェイックの常務取締役の近藤氏は、「最新の政府調査結果によれば、完全失業率が2ヶ月連続の減少となり、コロナ禍で増加の一途を辿っていたトレンドから変化が訪れた。アルバイト・パートのコロナ解雇・雇い止め調査でも、解雇・雇い止め割合がだんだんと減少しており、このことからも労働市場が活性化していることが見て取れる。緊急事態宣言等は解除されたが、再び流行が訪れる可能性も十分にあり得る。この機を逃さずに3-5年後のキャリアを見据え、動き出せるかどうかで結果が変わってくるだろう」と述べています。
同社は、若年層の就職支援事業を15年にわたり行っており、特に非正規雇用からの正社員就職では、23,000名以上の就職支援実績があるそうです。また、2020年9月からは、新型コロナウイルスの影響で解雇や雇い止めにあった方のための相談窓口『コロナ解雇/雇い止め119番』を設置し、電話やWeb面談による就職相談を受け付けています。
気になる方は、公式サイトをご確認ください。
株式会社ジェイック
https://www.jaic-g.com/
コロナ解雇/雇い止め119番
https://www.jaic-college.jp/useful/n-kaiko119/
株式会社ジェイック
代表取締役:佐藤 剛志
設立:1991年3月
資本金:2億5517万円(2021年1月末現在)
本社所在地:東京都千代田区神田神保町1-101 神保町101ビル6F(東京本社・受付)
事業所:横浜支店、東北支店、名古屋支店、大阪支店、広島支店、九州支店、熊本オフィス、上海ジェイックマイツ