「秘書のキャリアパスについて知りたい」
「秘書になるために知っておくべきことって?」
上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。
この記事では、秘書のキャリアパスについて3つのステップごとに紹介し、知っておくべき情報、知識について解説していきます。
秘書という仕事の本質を理解し、あなたにとって適切なキャリアを選択していきましょう!
秘書のキャリパス3つのステップ
以下にて、秘書のキャリアパスを3ステップごとに分けて紹介していきます。
ステップ1.秘書アシスタント
まずは秘書アシスタントという職種からスタートします。
秘書アシスタントの仕事をする上で持っておきたいスキルは下記の通りです。
- 予算管理
- 電話対応
- 社外向けの資料作成
また、資料の和訳、英訳ができると人材としてかなり重宝されます。
ステップ2.役員秘書
秘書アシスタントの次に目指したいキャリアは、役員秘書です。
役員秘書の仕事をする上で持っておきたいスキルは下記の通りです。
- 重役の仕事管理やサポート
- 経営会議資料の作成やとりまとめ
- サイト運営や広報といったメディア対応
などです。
また、資料の翻訳や海外ゲストの来訪時のアテンドなどを任されることもあります。
秘書アシスタントでは必須とされていない「ビジネス英語中級レベルの語学力」が必要となる場合もあります。
ステップ3.社長秘書
最終的なキャリアとして目指したいのは社長秘書です。
社長秘書の仕事をする上で持っておきたいスキルは下記の通りです。
- VIP対応の代行
- 会社が主催するイベントの運営
- 出張やパーティーなど社外行事のアテンド
- 契約を詰める、社外でのなどの外部折衝
など、社長秘書は会社外で活躍する機会が増えます。
会社によっては「ビジネス英語上級レベルの語学力高い英語力」を求められる場合もあり、グローバル会議の運営や、海外出張のサポートなども担当します。
キャリアアップに必要とされる3つのスキル
それでは先ほど紹介したような輝かしいキャリアアップをする上で必要となるスキルとはどのようなものなのでしょうか。
以下にて、必要とされるスキルを3つ紹介していきます。
予定だけでなく上司の健康管理ができる
上司の予定を調整するだけでなく、常に上司が最高のパフォーマンスができるようにサポートするのが秘書の務めであり、重要なスキルです。
たとえば、「体力面で無理のないスケジュールを組む」「些細な体調の変化にも気を配る」などといったことが挙げられます。
さらに必要であれば、健康診断の予約を取ったりすることも考えなければいけません。
どのような状況でもしっかり対応できる
ただ目の前のデスクワークをこなすだけではキャリアアップは難しいです。
キャリアをアップしていく秘書は、様々なリスクと向き合い、急なスケジュール変更、不測の事態が生じた際の対応などを行います。どのような状況にも動じない心と体力が必要なのです。
不測の事態に備えて、あらかじめいくつかの代替案を準備しておくような「先周りの気遣い」があると良いキャリアを築けます。
どのような状況になってもいいように手配をし、その都度、最適な判断を下せる意識と自信をを持つことが大切です。
マルチタスクを問題なくこなせる
マルチタスクを問題なくこなせることも秘書のキャリアアップには欠かせません。
たとえば、下記のような対応が求められます。
- 仕事に優先順位をつけ、効率よくスピーディに業務をこなす
- 急な割り込み仕事にも柔軟に対応できるバッファ(ゆとり)を持つ
上記を当たり前のようにこなすことができるのが優秀な秘書であり、キャリアアップする上で必要なスキルです。
どのスキルも最初から持っている人はいません。
仕事をする上で意識し、繰り返し作業をこなすことで覚えるのです。
「私なんか無理・・・」と思うのではなく「これができればかっこいいキャリアウーマンだ」と将来の自分に期待しつつ、前向きな考えを持つことが大切です。
ポジティブな考えがキャリアアップをより加速させてくれることは間違いありません。
秘書としてキャリアプランを描くうえで知っておきたい3つのこと
「どんどんキャリアアップしたい!」と考える人に知っておいてほしいことが3つあります。以下にて、見ていきましょう。
上司のサポートをするだけではないということ
秘書の仕事は、上司のサポートをするだけではありません。
実は、「最初のキャリアは秘書としてやっていきたい」と最初から思う人はごくわずか。ほとんどの場合は、総務や経理といった部署での働きぶりが評価された上で「秘書として適性がある」と見込まれ秘書課に異動するというパターンが多いです。
最初から秘書として採用されにくいのは、「秘書という仕事の本質」にあります。
表面上は重役の仕事をサポートする役割ですが、サポートをするためには社内の業務や会社の文化をよく理解している必要があります。
もっといえば、秘書をつける重役の側としても、秘書を担当してもらう人と折り合いが悪く、かえって仕事のペースを乱されてしまうようでは意味がありません。
上記のように「会社自体をよく知る必要がある」というのが秘書が行う仕事の本質になります。
よって、仕事面はもちろん、人間性も優れており、重役にとって安心して秘書を任せられるような人でなくてはならないのです。
これは、秘書という仕事の重要度が高く、誰でも務まるわけではないことの表れでもあります。
「上司のサポートをするだけだろう」という思い込みを持ってしまうと、秘書の仕事はうまく務まりません。
資格や検定が必須でないことを知っておく
秘書を目指す方は「秘書検定」「国際秘書(CBS)検定」を重要だと考えると思います。
しかし結論、秘書になるにあたって秘書検定のような資格・検定に合格することは必須ではありません。
むしろ、秘書の仕事においては「上司を適切にサポートできるか」という点がもっとも大事なポイントですので、能力や適性があれば検定等に合格している必要はないのです。
ただし、この「資格や検定が必須ではない」という考えにそむかない人もいます。
それは別の職種から転職したいと考えている方の場合です。
なぜなら、完全な未経験者の場合、「秘書として必要な基本的な知識」「最低限のビジネスマナー」などを知っておく意味で、秘書検定に向けて勉強することは決して無駄ではないからです。
秘書検定には3級・2級・準1級・1級があり、1級と準1級では筆記試験だけでなく面接も実施されます。
筆記試験では、秘書の仕事を行う上で必須となる「文書作成」「スケジュール管理」「接遇マナー」などに関する問題が出題されます。そのため、秘書検定に合格することで、秘書としてのごく基礎的な知識は持っていることをアピールする材料になるのです。
「全くの未経験からだけど秘書を始めたい」と考えている方はまず、資格取得や検定のための勉強から始めてみてはいかがでしょうか。
秘書という職種にこだわりすぎないこと
秘書という職種にこだわりすぎてはいけません。
こだわりすぎないというのは、秘書を目指す場合、最初から秘書という仕事のみに狙いを定めて転職活動を行わないようにするということです。
先ほどもご紹介したように、未経験者をいきなり秘書として採用するのは非常に稀なパターンです。
秘書として仕事をする人のほとんどは、別の部署で経験を積み、秘書として適性があると判断された上で異動するケースが大半。実際にも、秘書の仕事はマルチタスクをそつなくこなすスキルや能力が求められます。
たとえば、文書作成やファイリングでは事務能力が問われ、来客対応や電話対応ではコミュニケーション能力が問われます。
もっといえば、常に自分より相手のことを優先して考える人間性やマインドも求められるのです。
そのため、もし転職エージェントなどで紹介された仕事が秘書ではなく、総務や人事だったとしても、すぐに断らず、じっくりと話を聞くことをおすすめします。
人事や総務での経験が、必ず秘書として活躍するための良い糧になるはずです。
まとめ
この記事では、秘書のキャリアパスを考える上で重要な考え方や知っておきたいことを紹介してきました。
秘書のキャリアパスに対し、「思ったより難しかった」という印象を持った方もいるかもしれません。
しかし、その「難しそう」という想像力もまた、秘書になる上で大切なスキルの1つです。
それではさいごに、「秘書になってみたい」と思った方にご提案があります。
自身の経歴の中に、秘書に適するスキルや経験があるかどうかを知るためにも一度、秘書の経験を持つ人や転職エージェントに相談してみるということです。
第三者の意見を取り入れることで、より良いキャリアを築けます。
まずは自分が秘書にどれだけ近い存在であるかを把握しておきましょう。